ご挨拶
第69回日本医学検査学会を、一般社団法人福島県臨床検査技師会の担当で宮城県仙台市において開催させていただく予定でしたが、このたびの新型コロナウイルス感染拡大の影響により、会期・会場を変更し、また現地会場+Webでの併用開催とさせていただくことになりました。
福島県の担当は1989年の郡山市における開催以来となりますので、まさに31年ぶりとなります。2020年は未曽有の東日本大震災から10年目の節目の年にあたることから、学会のメインテーマは「Jump to the Next Decade」としました。「次の10年に向かおう」と言う意味になります。
このメインテーマには、まだまだ続いていく震災からの復興への思いを込めておりましたが、今回、新たに始まった新型コロナウイルスとの戦いにおいても、臨床検査の現場や日々の日常の中で希望を見出していきたいとの願いも込めて、学会の準備・運営を進めております。
この10年の間に医療情勢も変化し、医師の業務負担軽減のためにタスクシフティングが推進されるようになりました。そして私たち臨床検査技師も、検査室から外来や病棟・在宅へと向かう必要性が出てきました。そのためにサブテーマは「臨床検査の新たな道を切り拓く」とし、現状維持に留まらず、前に進もうとする意識改革の重要性を認識できる学会にしたいと考えております。
本学会の現地開催にあたりましては、全国から参加される皆様を安心・安全にお迎えするために、学会としての綿密なガイドラインを策定するとともに、会場となる幕張メッセと連携し、新型コロナウイルス感染防止の万全な対策を、徹底してまいります。
会員・関係者におかれましても、この100年に一度といわれる災禍の中、様々な制約のもと大きく社会変容を求められる状況と拝察いたしておりますが、この第69回日本医学検査学会を、日頃の研究の成果を発表し、日々進化を遂げる臨床検査の最新の知見や情報を共有する場として、多数の皆様のご参加を心よりお待ちしております。
このような時こそ私たち医療従事者が叡智を結集し、この国難を一緒に乗り切りましょう!
第69回日本医学検査学会
学会長 山寺 幸雄